最近、いろいろな講師ビジネスとか、コーチ養成スクールができ、成功法則を教えたり、人を成功させるセミナー講師や成功コーチが増えている。
それ自体は別に悪いことではないのだが、成功法則を教えている人が貧乏に苦しんでいる、というのはちょっとしたブラックユーモアだと思う。
ある成功コーチは、1万円の食事を食べるのも苦しい、とか言っていた。どんだけ貧乏やねん、と思う。
それに加えて、そのコーチは早稲田大学に1浪で合格したから成功者だ、と主張していた。
東大生が聞いたらひっくり返りそうになるレベルでも自分は成功者だ、成功コーチだ、と言っているので滑稽としか言いようがない。
他にもクライアントが1人もいないコーチもかなり多い。他人を成功させるプロのコーチがお客を取れないのは完全に矛盾している。そんなコーチが集客を教えられるだろうか?
それらを考え合わせると、成功法則のセミナー講師、コーチというのは、他の分野で成功した人がやることではないかと思う。
例えば、ジョー・ジラードは営業でギネスブックの記録を打ち立てた。そういう人の成功法則であれば聞いてみようという気になる。
しかし、営業が下手で会社を首になった人が聞きかじりの成功法則を語っても、どこかにウソがあるか、実感がこもっていないので他人の心には響かないだろう。そしてそういう成功法則講師の下からは成功者が出るとは思えない。
というよりも、その講師のリミティング・ビリーフ(自分を制限する信念)を無意識が受け取ってしまい、話を聞いた人も稼げなくなってしまうだろう。
その最たる例がナポレオン・ヒル・プログラムともいえる。ナポレオン・ヒルは材木で詐欺をしていたらしい。ロックフェラーに会ったという記録もどこにもないらしい。
つまり、ナポレオン・ヒルの成功法則は詐欺師が作ったものともいえる。ナポレオン・ヒル自体、何度も倒産を繰り返す人生だったらしい。
しかし、詐欺師が作ったものであっても、それを使って成功した人もたくさんいる。それは、根本の部分で誰かの受け売りだったとしても、そこに真実が含まれていれば、その真実を信じて頑張った人は成功できるからだろう。
つまり、にせの成功法則を聞いてそのとおりにやって成功する人もいなくはない。そういう意味からいえば、成功していない講師のセミナーであっても、その時の悩みにぴったり合う人のセミナーなら行ってみても役立つこともあるだろう。
また、あまり成功していないレベルでは、詐欺師のいう成功法則の方が腑に落ちやすいかも知れない。最初のきっかけは詐欺師のセミナーで成功法則を学び、ステージが上がってきたら本物の成功者のセミナーを聞けばよいともいえる。
いずれにしても、自分が腑に落ちて行動するようになるセミナーであれば行ってみる価値はあるのかも知れない。
やはり、自分も事業が成功している成功者の成功法則セミナーに出るのがよいと思われる。