東京オリンピック卓球女子3人目は平野美宇選手、男子は水谷準選手に決定

東京オリンピックの卓球の代表は、シングルス代表2名は、1月時点の世界ランキングに基づいて上位2名が選出され、女子では、伊藤美誠選手、石川佳純選手が決まっていました。団体の3人目は今日発表があり、平野美宇選手に決まりました。

平野美宇選手は、前回のリオデジャネイロオリンピックでリザーブで玉拾いをやり、同級生の伊藤美誠が銅メダルを取ったのを見ている立場でした。

その悔しさをバネに、平野式高速卓球を駆使して、2017年のアジア大会では、中国選手3人を連覇して優勝しました。その後の世界選手権で銅メダルも取りました。

ところが、その後、中国に研究され、全く勝てなくなりました。強い下回転のボールを使って平野の高速卓球を封じることに中国は成功しました。

そのため、今回の代表争いでも、中国の上位選手にはほとんど勝てず、石川佳純選手を最後までリードしていながら、ノースアメリカンオープンで石川に破れ、ポイントで石川に逆転を許しシングルス代表の座が難しくなりました。さらに、最後のグランドファイナルでも石川とともに1回戦で破れ、シングルス代表になることはできなくなりました。

このあたり、石川選手が策士だったと言えるかも知れませんが、平野選手ももっと必死で代表の座を狙ってもよかったのではないか、という感じもしました。グランドファイナルで何とか奇跡を起こす位の気迫があってもよかったのでは、と。それにしては、ノースアメリカンの石川戦も、グランドファイナルのワンイーディ戦も必死で死力を尽くす、という迫力が感じられず、淡白にさえ見えたのは私だけでしょうか?

必死必殺の気持ちで奇跡的に勝利をもぎ取る、というのは卓球では難しいか、といえばそんなことはないと思います。試合中に気づいて作戦を変更して勝つことはいくらでもあります。それに気づくかどうかは勝ちたい、という執念の強さだと思います。

それに、卓球はメンタルなスポーツなので、気持ちで負けたらほぼ負けます。気力では絶対に負けない、という世界チャンピオンもいました。平野選手に限らず、気力、気迫だけでは負けないで欲しいですね。

とはいえ、本日の代表発表では、平野美宇選手が東京オリンピックの団体の3人目に選ばれたので、ほっと胸をなでおろしていることでしょう。2回連続補欠だと可愛そうすぎます。悲劇の女王として歴史に名を残すのは平野選手の本意ではないでしょうし。

私も個人的に平野選手がオリンピック代表になって欲しいと思っていたので嬉しいです。リオデジャネイロオリンピックのうっぷんを晴らして、銀メダル、あるいは金メダルを取って欲しいです。

平野選手が選ばれた理由としては、馬場監督の会見では以下のようなことが言われていました
国際大会で石川とダブルスを組み実績があった⇒これはもし、ですが、このダブルスがなかったら平野の方がワールドツアーで活躍してポイントが上だった可能性もあり得たかも、という気もします。
2017年アジア大会で中国のエース級3人を撃破して優勝
団体シングルスでも活躍可能
平野が入ることでオーダーを変えやすくなる

石川佳純とダブルスを組んでワールドツアーで実績を出したことが評価されたようです。

ダブルスで強さを見せる早田ひな選手も候補だったと思いますが、シングルスで確実性がない、という問題があったのでしょう。順当な選択でした。

男子も予想通り水谷準選手で、混合ダブルスも水谷、伊藤美誠のペアが発表されました。

グランドファイナルで優勝ペアと大接戦だったことも評価されたようです。

もしかしたら、混合ダブルスのメダルを狙って早田ひな、という可能性もあったかと思いますが、水谷、伊藤がグランドファイナルで準優勝したことで無くなったと思われます。

それ以前に早田はノースアメリカンで2回戦あたりで中国選手に負けた時点で代表の目は無くなった、という噂もありました。

いずれにしても、平野美宇選手が東京オリンピックの代表に選ばれたことは個人的に非常に嬉しいです。平野美宇選手には団体戦で思う存分活躍して欲しいです。そして、リオデジャネイロオリンピック以上の成績をあげてほしいですね。