真言密教における三密とは?新型コロナの三密との違い

昨日実家で3回忌の法要(法事)があったので、香川県の実家に帰ってきました。その法要での読経の後、お坊さんが、三密の仏教における意味を教えてくれて、感動したので動画で説明しました。

動画の最後の方で、一般人でもできる三密の方法についても解説していますので、読者の皆さんもやってみられるといいと思います。

香川県は、唐から密教を伝えた弘法大師空海の故郷で、彼の子供の頃の名前は佐伯 眞魚(さえき の まお)と言ったそうです。親は香川県の豪族で、まおは役人になる試験を受けるつもりでした。そのために、求聞持聡明法の真言を洞窟で100万回唱えたところ、明星が口の中に飛び込んだそうです。光が見えたそうです。そこでまおは、仏教を学びに中国に渡ります。

中国(唐)で、まおは、青龍寺の恵果和尚から密教のすべてを伝授されました。

空海は、5月に恵果和尚を訪ね、6月に早くも胎蔵界の灌頂を受け、7月に金剛界の灌頂、そして8月に伝法阿闍梨の灌頂を受けたそうです。阿闍梨は免許皆伝を意味します。すごいスピードですね。これも空海が求聞持聡明法をマスターしていたからでしょうか。

受験生にとっても求聞持聡明法は奇跡の学習能力が身につくのでお勧めかも知れません。

いずれにしても、空海が日本に持ち帰った密教ですが、その中に三密行という修行があります。三密とは、身密、口密、意密です。

身密とは、仏の印を結ぶこと、口密とは仏の真言やお経を一心に唱えること、意密は意識で仏を観想すること、です。この三密行法を行うことで、人は生きたまま悟りを開き仏になれると言われています。

仏教では、一般には、死んだら仏になるのですが、密教では生きたまま仏になれるのが特徴で、即身成仏と言われています。

この三密行はお坊さんが仏の印を組んでやる専門的なやり方もあるのですが、一般人でもやれるやり方もあります。

例えば、合唱してお経や真言を唱え、仏様をイメージすることによっても三密行になります。これは、普通に仏壇でお経を読むときにやっていることでしょう。もっとも、最近では仏壇がない家も増えているかも知れませんが。

ともかく、密教では、仏になるためには、身体、口、意識が大事と言っているわけですが、興味深いのは、世界No.1コーチのアンソニー・ロビンズも身体、言語、焦点(意識を向ける先)が人の状態を決める、と言っていることです。

仏教の三密とアンソニーのいうトライアド(三つ組)がほぼ一致しています。

1200年前に弘法大師空海が編み出した仏になる修行法と、コーチであるアンソニー・ロビンズが提唱するピークステート(最高の状態)の作り方が非常に似ているのです。このあたりは動画でも詳しく説明しているので、上の動画をご覧下さい。

いずれにしても、新型コロナで注目を浴びるようになった「三密」ですが、実は、密教の非常に重要な修行法であり、これは、世界トップのコーチも推奨する方法です。自分の状態を良くするにも、悟りを開き仏になるためにも使えます。

ぜひこの本質を学び、実践してみることをお勧めします。悟りが開けるかも知れません。