小保方晴子氏とSTAP細胞とキンガ・ヴォイニッツ博士の論文

かなり前に、ネイチャー・サイエンティフック・リポーツ誌に、損傷誘導性の筋肉由来幹様細胞(injury induced muscle-derived stem cell-like cells)の記事が出てました。それを見て、STAP現象が確認された、とする記事も出ましたが、その論文でも、STAP現象はそれまで証明されていない、と明確に言い切っています。それは昨年の段階で終わった話とばかり思っていました。

ところが、今頃になって、この4カ月も前の論文を根拠に小保方博士は正しかった、という記事を書いている記者がいます。これは完全に論理のすり替えです。小保方博士の論文は間違い(ねつ造)、バカンティ博士の仮説は正しかった、というのであればまだわかります。元々はバカンティ博士の説ですから。

そして、小保方晴子氏の論文が試薬会社のカタログの写真を載せたりしていて明らかにねつ造であるのも事実です。

そういう意味から言えば、小保方氏が正しかった、というのは明らかに論理のすり替えで何か恣意的なものを感じます。

とっくに科学の世界ではねつ造として片が付いた問題を蒸し返すのは全く理解に苦しみます。小保方晴子氏同様に科学の世界にはいて欲しくない記者だと思いますね。科学の世界ではねつ造というのは最初から皆気づいていたことですから、その感覚のない記者はおそらく研究者出身ではないのでしょう。