貴乃花親方が全面降伏 一兵卒に 主体的創造と惰性的創造

相撲協会と対立していた貴乃花親方が内閣府への訴えなどを取り下げ、一兵卒からやり直すそうです。

それというのも貴公俊の暴力問題が起こったからで、本来の本質とはずれているような気もします。

貴乃花親方の主張を貫くなら、貴公俊の暴力沙汰も警察に訴え出て、必要があれば、貴公俊を破門する、というのでなければ、貴ノ岩への日馬富士の暴行事件からの貴乃花がやってきた一連の事件の流れが全く統一が取れなくなります。

素人目から見ても、何の戦略もないようにさえ見えます。相撲だけしかわからない、他の分野には全く無頓着な相撲バカということなのかも知れません。

そうであれば、史上最強の力士であればまだ理解できなくもありません。

しかし、貴乃花の実績は、横綱としても優勝6回に留まり、曙と同時代であったことと、ケガで引退が早まったことを割り引いても、モンゴル勢程の実績はない。

ことの起こりは、おそらく白鵬がバスで貴乃花の座席に座ったことと思われる。それがきっかけとなって貴乃花が白鵬らモンゴル勢にケンカを売ったというのが真相ではなかろうか?

そうだとすれば、あまりに大人げない行為とも見える。そして、もしそうであれば、相撲協会全体ではなく、直接白鵬と戦えばいいだけである。

もっとも、モンゴル勢は八百長相撲を貴ノ岩にもちかけようとしていた、という話もあるので、そのあたりが絡んでくれば、相撲協会全体の問題とも言える。そうであれば、モンゴル勢の八百長疑惑、相撲協会全体の八百長疑惑は徹底解明して欲しいところだ。

それなのに、1弟子可愛さに、一切を取り下げるというのはどうかと思う。ここは泣いて馬稷を斬っても徹底的に争うべきではなかったか?

ここで全面降伏したら、八百長疑惑がそのままになるし、モンゴル勢も公然と八百長をやるようになるおそれすらある。もちろん、モンゴル勢以外の日本の力士も同様のことをやるかも知れない。

そして、貴乃花部屋の力士に対しては、ガチンコで全力で戦って来るおそれもある。すると、他の部屋の力士には使わない禁じ手に近いワザも使ってくるかも知れない。

そうした汚い手を実力でねじ伏せる力が貴乃花部屋の力士にあればいいが、そうでなければ、潰されてしまうおそれもある。

貴乃花親方も、最悪5階級下がって平年寄という最も低い身分に降格されるおそれがあるらしい。といっても、それでも年収1200万円位はあるので、生活には困らないだろう。

曙のように、K-1やプロレスに行って巨額のファイトマネーを稼ぐ、というやり方もあるが、相撲のワザはK-1等の飛び道具(パンチやキック)の世界では通用しないだろう。張り手はあるが、ボクシングのパンチになれている相手には通用しないし、KOできるワザでもないので効果は限られると思われる。

貴乃花親方が相撲協会とケンカをするからには、相撲の世界から飛び出していい、という覚悟があるのかと思ったらどうもそうではなく、一兵卒からやり直すというから数年は厳しい時期がありそうだ。

今回の貴乃花の乱の失敗は、白鵬やモンゴル勢への怒りがずっとあって、それが、バスの座席の件で爆発したが、その後の戦略が無かったことだろう。

訴えたりする場合には、法律的な常識があり、それを無視しては、理解されない。貴乃花は、親方になってからも相撲のことだけを考えて、そうした社会の仕組について無頓着だったのではなかろうか?

そして、その根本には、親方としてのビジョンが無かったのではなかろうか?

親方としても成功する、という夢、目標、ビジョンがあれば、ここでこんな事件を起こして潰されるようなことはしなかったと思われる。

そういう意味では、スポーツ選手であっても、現役引退後のビジョンもしっかりと作っておくべきと思われる。

そうすれば、今回のような事件があったとしても、もっとうまく対応できたはず。

行き当たりばったりに感情に流されて突っ走るというようなことはしないのではなかろうか?これも潜在意識や引き寄せの法則のなせるワザともいえる。貴乃花親方の今回の事件は、主体的創造ではなく、惰性的創造だったような気がする。あるいは、モンゴル勢の主体的創造によって貴乃花親方が潰された、という見方もできるかも知れない。

そういう意味では、常に主体的創造を心がけることが必要と思われる。