コロナウイルスはオーバーシュート前夜

コロナウイルスの感染者数が全国で1100人くらいになり、ここからが正念場でしょう。

東京都では昨日最多の16人の感染が確認されました。今後どんどん増えていく可能性があります。専門家会議の試算では、今後2週間で500人感染者が増えるとのことです。

米国でも1300人から一気に感染者が増えました。ある臨界点を超えたら急激に感染者が増え始め、オーバーシュートになります。東京では特に大規模クラスターが発生する可能性があります。埼玉スーパーアリーナでK-1のイベントが開催され、6500人の観客が参加したのも大規模クラスターになる可能性があり得ます。

一説には、日本だけうまく新型コロナウイルスを抑え込んだ、と言っている人もいますが、今週が1つの山場でしょう。今週、来週でオーバーシュートしなければ大丈夫の可能性が高いです。

オーバーシュートのおそれがあれば、東京都も閉鎖(ロックダウン)される可能性もあり得ます。小池百合子東京都知事もロックダウンがあり得る、と記者会見で話していました。

本田健氏もロックダウンがあり得る、と予言していました。そのために、食料を2カ月分くらい備蓄しておくべきだそうです。もし、ロックダウンになれば、スーパーなどがすごい混雑になり、数時間の列に並ぶ必要があり、そこでもコロナウイルス感染リスクがあります。

ロックダウンになれば、在宅ワークになるので、例えば、研究者などは家で論文を読むくらいしかできなくなります。論文を読むにしても、会社のPCでしかアクセスできない科学誌も多いでしょうからそんなに家では活動できないと思われます。

そうすると、研究開発がかなり遅れると思います。じっくりと研究企画を練って素晴らしい研究テーマを見つけられる可能性もなくはないですが。

商品開発も会社でないとできないでしょう。もっとも、商品を開発できても、試験販売ができないので、発売も遅れると思われます。

もちろん、旅行業、ホテル、旅館、飲食店、バー、居酒屋などは直撃を受けて収入が激減してしまいます。

会社も売り上げが落ちて、給与やボーナスが下がったり、人員整理を加速させる会社も出てくる可能性があります。

そうなると、高齢者のリストラ予備軍が狙われることになり、大量のリストラ難民が発生する可能性があります。そういう人は再就職が難しいので苦労されると思います。資格取得に走ったり、独立起業を目指す人も増えるでしょう。

しかし、中高年が資格取得や起業をしてもうまくいく可能性は低く、定収入の中高年が増加することになり、貧乏な家庭が増えることになるでしょう。

そうならないためには、一刻も早くワクチンを開発して、感染の拡大を止めることだと思います。今回のコロナウイルスは、インフルエンザよりは抗体ができやすいといわれているので、抗体ができてそれで収束する可能性もあります。

RNAウイルスなので、逆転写酵素のエラー率やテンプレートスイッチもあり、変異は起こると思いますが、ワクチンの部位を変異しにくい部位を狙えばいいので、ワクチン作成は比較的容易ではないかと思います。

それに加えて、東京大学医科学研究所で、ナファモスタット(商品名:フサン)が有効、というデータも出ています。これは膵臓の薬でありずっと使われてきたものなので、使いやすいと思われます。また、作用機序も解明され、有効濃度の投与も可能であることがわかってきました。

ですから、近い将来、新型コロナウイルスは収束する可能性もあると思われます。

問題は、新型コロナウイルスが収束したあと、どのくらいで景気が元の状態に戻るか、ですね。

私が聞いているところでは、今後の20年間は日本の黄金時代、という人もいます。これから日本人の働き方を変え、全く新しい素晴らしい世界が生まれることを期待しています。