もう一度夢をみることから始めよう!中野博、新庄一範著

新庄一範さんと中野博さんの新刊、「もう一度夢をみることから始めよう!」の京都の出版記念講演会に行ってきました。関西のジェイ・エイブラハム・フォローアップ・コミュニティの仲間がテーブル8人中5人を占めていて楽しく講演を聞き、ワークもすることができました。

最初に中野博さんが登壇され、信和義塾大學校について30分位話ました。ビル・ゲイツの、1980年代はシステムの時代、1990年代は情報の時代、2000年代はスピードの時代という話や、30年前は鉄が国家、今は情報が国家、10年後は・・・(信和義塾大學校)。

80年代のライバルはアメリカ、今のライバルは中国、10年後は人工知能(AI)がライバルになる、というような話をしていました。彼の創立した信和義塾大學校は、1000年後にはハーバード大学を抜いて世界一の大学にする、とのことでした。その頃まで人類がAIと共存できるかは個人的には疑問もありますが。

その後、新庄一範氏の講演に移り、知識、経験、お金が何もない状態から介護施設を立ち上げた話をしました。お父様が介護が必要な状態になっていましたが、介護施設で満足できるところが無かったので、自分で立ち上げようと思って始めたそうです。

介護施設はある意味成長産業ですが、旧態依然としていて、これなら新庄さんは勝てる、と判断し、それまで勤務していた会社を辞め、独立したそうです。

1つ目の施設は順調に立ち上がりましたが、2施設目は少し苦労したようです。

この本を出版することは3年前に企画し、昨年2月頃から本格的に書き始めたそうです。約1年かけて書き、初出版でいきなりベストセラーになっています。

本を書くと信じられないことが起こるそうです。見学に来た67歳の女性が、こんな施設に自分の施設を引き継いで欲しい、と言われたそうです。その女性は、自閉症の40歳の息子が介護施設の砂利道で車椅子を一生懸命押していて、初めて見るような楽しそうな表情をしていたので介護施設を始めたそうです。

しかし、自分ももう70近くなったので、誰かに施設を引き継ぐことを考えていて、本を読んでここなら引き継いでもらいたい、と思ったそうです。

新庄さんの介護施設のミッションは、以下のようなものです。

私たちは一人一人の笑顔と一日一日の歓びのために、
笑いと温もりあふれる場を作り続けます。

このミッションを含むクレドを30人全員で半年、100時間かけて作ったそうです。このクレドができてから、自分で考え行動する仲間が増えたそうです。このクレドと合わない仲間は去っていきました。

企業理念は憲法や数学の公理みたいなもので、そこから全てが導き出されます。ですから優れた理念、クレドがあれば、そこに照らして考えれば目の前の新しい問題も適切に処理できます。また、クレドを読むことで、自分の仕事に誇りとやりがいを感じられる効果もあるようです。

そういう意味で、介護施設のニューワンズの「クレド」は非常によくできていると思います。

今後のニューワンズの発展が楽しみです。

もう一度夢をみることから始めよう!

この本には、普通にこの内容の研修を受ければ数十万円はするであろう内容が含まれています。ここに書かれているワークをすることで介護施設に限らず、どんな業種の会社でも、個人事業主でも役に立つと思われます。

懇親会では、中野さんに、AIの思考は現実化するか?と聞いたら、現実化するので、シリコンバレーではAIの研究を抑えている、と言っていました。しかし、最近、囲碁の人工知能(AI)「アルファ碁」で韓国の棋士李セドル九段(33)を破ったロンドンの英グーグル・ディープマインド社などはどんどん人工知能の研究を進めているようですから、人工知能の今後については十分注意して見て行きたいと思います。とはいえ、AIが自分で考えるようになったら、どうしようもないかも知れませんが。