願望実現のためには、イメージングが大切、とはほとんどの講師が言います。夢や目標が実現した世界をありありとイメージすることで夢実現、目標達成が可能になります。

例えば、稲盛和夫さんは、神様が味方するくらい強くイメージングすることを勧めています。

宝地図（ドリーム・マップ、ビジョン・ボード）は、イメージを容易にするためのツールです。宝地図を使ってイメージを心に焼きつければそのまま実現することがよくあります。これは望月俊孝さんが日本で始めましたが、最初は１９２９年頃の自己啓発雑誌ノーチラスにtreasure mapというのが出ていたそうです。

つまり、ビジョン・ボードは９０年位歴史があります。

２週間で数億円を作ったジュヴヴィエーヌ・ベーレンもイメージしたものを絵にして書くことを勧めています。

絵にするやり方は、ジョセフ・マーフィーの本にも出ていたと思います。

要は、イメージングすることで、その思考が潜在意識に入り、それにより現実化する、ということです。

ただ、私は少し注意すべき点があるように感じています。

ジョゼフ・マーフィーの本を読むとイメージして祈りをすると予想外の形で願望が実現することが書かれています。

例えば、お金がたくさん入り、経済的に豊かになる、というイメージをすると、親類が亡くなって遺産が入ったり、あるいは、大金持ちの異性と出会って結婚したり、宝くじにあたったり、カジノで大当たりしたり・・・という事例が書かれています。

これらを見ると、イメージし、潜在意識に刻印されると、それが現実化することがわかります。

ただ、イメージングすることで人が死ぬ原因になるとすると、少しひっかかります。

あるいは、イメージングすることで、他人に勝ち、成績上位になったり、スポーツで上位に入るケースもあり得るでしょう。

これは努力はもちろんしていると思いますが、純粋に努力をしていて、イメージトレーニングをしていないために負ける選手が出て来る、ということではないでしょうか？

そうとすると、イメージングによって努力を少なくして勝つ、というのは公平なのか？という気もしないでもありません。

もちろん、一流のスポーツ選手は皆イメージトレーニングしているので、それが汚いとかいう気はありません。皆必死で練習し、イメージトレーニングもして優勝や、それに近い成績を得ていますから正当な方法だと思います。

ただ、例えば、非常に強くイメージングすることで、ライバルの選手が故障するケースもなくはないようにも思うのです。このケースでも、ライバルがきちんとイメージトレーニングをしていれば、そんなことにはならなかったでしょうが。

いずれにしても、潜在意識を使うことで、人が死ぬ、というケースはあるように思います。たまたまなのか、死を早めたのかは知るよしもありませんが。

では、なぜ、心にイメージして潜在意識にインプットすると、それが現実化するのでしょう？

１つには、潜在意識は他の人々の心と奥底でつながっているので、願望を潜在意識に入れると、それがちょうど実現できる人につながり、そのタイミングで人が亡くなったり、異性と出会ったりするのではないでしょうか？

ただ、ジョゼフ・マーフィーの本では、お金については、親族が死んで遺産が入る、というのがかなり多いのが少し気になります。

これが本当に寿命や運命で亡くなるのであれば問題ありませんが、もし、イメージングしたことによって死期が早まったとしたら、それは思考が現実化するとしてもなんだか変な気がします。

それを避けたい場合は、お金が入る、とイメージングすると同時に、皆が元気で幸せな状態でお金が入る、というイメージングをすればよいと思われます。

そして、ほとんど会ったこともないような、つきあいの無い遠い親類が亡くなって遺産が入る、というのは、いずれ入ることになっていたわけですし、イメージングによって、親類が亡くなったとしても、それは、誤差範囲ともいえるのかも知れません。

もし、イメージングして、周りに不幸になったり、事故に遭ったり、亡くなったりする人が出ることが心配であれば、皆が幸せで、かつ、自分も幸せになる方法でお金を稼げたところをイメージングするのがよいでしょう。

お金を稼ぐということは、他人に価値を提供して、その見返りとしてお金をもらう、ということですから、他人に何も与えないでお金をもらう、ということは本来の姿ではありません。お金を稼ぎたい場合は、それだけの価値をまず世の中に与えることが先に来るべきです。

そして、巨万の富を生み出すには、それだけ大きな価値をこの世界に与え、多くの人に感謝される必要があります。裕福になりたい人は、その状況をイメージすればよいと思います。